イベントは本来、参加を希望するすべての人が、困難なく快適に参加でき、充実したコミュニケーションが実現できる空間です。当然、高齢者や障害のある人も楽しく参加できなくてはなりません。
これまでも、博覧会や展示会・見本市など障害者用トイレや導線は必ず考えられていました。しかし、それはあくまでも「障害者対策」であり、基本は健常者中心の会場構成、企画になっていました。これからはすべての人が特別扱いでなく、普通に参加できるイベントを考える必要があるのではないでしょうか。「身障者対応」「高齢者対応」を特別に考えるのではなく、企画構想・計画・会場設計・運営すべてにわたり、誰もが参加できるという前提で考えるイベントが当然のこととして求められてきます。
これからのイベント実施者は、すべての人が参加できるイベントにはどのような視点や配慮が必要なのか、どのような技術の開発が求められているのかを考えていかねばなりません。
基本構造
4つの基本要素
1.ユニバーサル・アクセシビリティ
会場へのスムースなアクセスのための経路・通路の安全性・容易性
2.ユニバーサル・コミュニケーション
誰もが理解できるプログラムのための情報受発信機能の充実
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マルチメディア化
見える
聞こえる
感じられる -
インタラクティブ化
双方向の情報交換
来場者参加
交流・ふれあい -
わかりやすさ
すぐわかる
よくわかる
楽しくわかる
3.ユニバーサル・オペレーション
会場運営の内容・体制の充実による安全性とホスピタリティの実現
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安全の確保
危険予知と予防
安全教育
安全予防告知 -
来場者の平等性
機会均等
差別・区別の排除
特別扱いの排除 -
ホスピタリティ
来場者の立場に
立った気配り
過剰な親切は不要
4.ゼロエミッション・システム
廃棄物やゴミを極力出さない会場施設構成と運営構成の実現
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ゴミ・廃棄物を
発生させないリユース
リデュース
リサイクル -
エコロジー意識の
啓発・PR主催者の意思表明
来場者の協力意識の醸成 -
徹底した
分別回収分別用ゴミ箱の設置
回収しやすい会場運営
社会的背景
ユニバーサルイベントが必要とされる背景として次の項目があげられます。