新型コロナウィルスが変えた「ユニバーサルキャンプ」 ー 常務理事・事務局長 守屋和彦(オンライン ユニバーサルキャンプ2021実行委員長)
2021年10月29日 コラム新型コロナウィルスのパンデミックが世界中の人々の行動を制限し、今まで「普通」に出来たことが出来なくなり、様々な事柄ついて良い意味でも悪い意味でも私たちの生活に変化をもたらしました。
そして、ビジネスや社会のあり方、人と人とのコミュニケーション方法もこの制限の中、何ができるか試行錯誤し、ビジネスの種類や環境、私たちの生活においてベストな方法を考え実施してきました。 特にコミュニケーション方法はPCやスマホ、タブレットなどアプリやツールを使うことで、行動の制限があっても家族や友達、また仕事でもコミュニケーションをとることが可能になりました。これら「IT」を使うことで既存のテクノロジーが着目され、さらにそしてそのテクノロジーがすべての人に対して使いやすくするために進化してきたと思います。
特に車いすユーザーや肢体に障がいがあり会議をする場所に行くには時間がかかり、または移動が難しい方々にはオンライン会議は非常に助かっていると聞いています。この新しいコミュニケーション方法が今では「普通」になりつつあります。
新型コロナウィルスはユニバーサルキャンプの考え方も変えました。
昨年のコロナ渦、ユニバーサルキャンプ in 八丈島の実施が難しくなったことで、ユニバーサルキャンプを中止して、何をするのかしないのか、理事会で何度も話し合いました。
その結果、一部の理事の行動力によりITの力を借りてオンライン会議ツールを使い、「オンラインユニバーサルキャンプ」を実施することになったのです。
それは、ユニバーサルキャンプin 八丈島の魅力について説明し、いつもお世話になっている八丈島の皆さんとオンラインで繋がることが出来たので、細かな反省点はありつつも初めての試みとしては成功したと思っています。
そして、今年も引き続きコロナ渦ということで、八丈島で実施するキャンプは今年早々に中止を決定し、オンラインにフォーカスして準備を進めてきました。
ただし、昨年と違うこところは、今年のオンラインユニバーサルキャンプは、なるべくいつも八丈島で実施している「雰囲気」と「気づき」を提供し、持ち帰っていただきたいという思いがベースにあります。ここは非常に難しいところで、現地で実施しているからこそ、その景色や解放感、また都会から離れ孤立した場所でプログラムに集中できるという点があります。 しかし、実行委員会の行動力とアイデアで、12月4日に予定されている八丈島DAYでは実行委員の数名が八丈島に現地入り、ユニバーサルキャンプでいつもお世話になっている八丈島の皆さんと一緒にプログラムを進行していきます。
また参加者はグループに分かれて身の回りにあるユニバーサルデザインについてディスカッションをしたり、3名の特性を持ったゲストを招いてD&Iについて話していただいたりする機会もあります。
このようにコロナ渦においてユニバーサルキャンプの理念を維持し、単なるオンラインイベントや情報発信だけではなく、参加者もスタッフも様々な気付きを得られるように工夫したオンラインユニバーサルキャンプ2021になります。
ぜひ、スタッフのアイデアが詰まった「オンラインユニバーサルキャンプ2021」にご参加ください。
スタッフ一同、来年こそは八丈島でユニバーサルキャンプを実施したいと願い、またオンラインユニバーサルキャンプで学んだIT技術により、さらに誰もがどこからでも参加できるユニバーサルキャンプ in 八丈島を実施したいと考えておりますので、ぜひご期待していただければ幸いです。