オンラインセミナーの壁 ー ユニバーサルイベント協会 守屋未来
2023年04月11日 コラム今年からは自分の活動の幅を広げたいと思っていたところに、セミナー講師のお声かけをいただき、もちろん飛びつかせていただきました。
内容はボランティア向けのオンラインセミナー『私にもできるサポート〜聴覚障害者編〜』で、100名募集枠という事。
多くて50名くらいの参加者かしらと考えていたら400名の申し込みがあるという。
す、すごい。
こんなにもボランティアをしたい、している方がいるだなんて、、飛びついたもののこんな私が講師でいいのか、はたまた務まるのか、不安でしかない。
聴覚障害を持っているけど、日頃音声だけのコミュニケーションが多い私は手話表現が合っているか聾の友人に確認したり家族に向けて練習したり、音声のスピードを手話通訳者さんへ確認したり等周りのサポートを受けながら本番を迎えた当日。
あがり症な私は、案の定はちゃめちゃな手話だしセリフが飛ぶわ棒読みだわ表情固いわもちろん気の利いたアドリブもなく台本通りに進んだら時間が大いに余ってしまい、その場にいたスタッフも話題を何か探してくれるも場繋ぎがない状況。。
考えるよりも咄嗟に出たのが『飲み会で使える手話表現』ビール、日本酒、ワインの手話を伝えたところ、それまで質問がなかった受講者さんから「ハイボールも教えて」というリクエストがチャットに多数届き「ハイ!と手を挙げて、その手でボールを投げます」と実践すると、驚いたり笑ってくれたりと何度も表現してくれました。
オンラインセミナーはPCではないカメラに向かってお話した為、受講生の顔が見えず表情が分からない、音が全く聞こえてこない。情報が皆無の中、セミナーの進み具合はこれで良いのだろうか。声は届いているのだろうか。本当に受講生はいるのだろうか。
情報を“見る”ことを重要としている聴覚障害者としてはなかなかもどかしい時間でしたが、『飲み会で使える手話表現』では場の空気が変わるのを感じ、画面の隔たりがあっても気持ちの隔たりがなくなった瞬間に思えました。
壁を作っていたのは私自身だったのかもしれません。
9月にも同様のセミナーがあるので、形式に拘らず、受講生と同じ空間にいる思いで一方的にお話をするだけでなく気持ちを共有できるセミナーを目指したいと思います。
ご興味ある方はぜひボ活をご参照ください^ ^